着物の着付けに必要なものリスト!分かりやすい解説付き

着物を着る時に困るのが、着付けに必要な小物類です。
何を用意したら良いのか分からない、という方のために解説つきで必要なものを紹介します。

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これで完璧!着付けに必要なもの一覧

女性の着物の着付けには何が必要?

重要度 名称 数量 代用品
和装ブラジャー 1 -
和装ショーツ 1 シームレスショーツ
肌襦袢 1 着物スリップ(ワンピース肌襦袢)
裾除け 1
タオル 4 -
長襦袢 1 -
半衿 1 -
腰紐 5 コーリンベルト(着物ベルト)
伊達締め 2 マジックベルト(びょうじめ)
衿芯 1 -
伊達衿・重ね衿 1 -
帯板・前板 1 ゴム付き帯板、メッシュ前板
帯枕 1 -
帯揚げ 1 -
帯締め 1 -
足袋 1 -
和装ストッキング 1 -
和装用バッグ 1 -
草履 1 -
草履カバー 1 -
末広 1 -

◎・・・必須
○・・・用意した方が良い
△・・・あると便利
▲・・・場合によっては必要

【◎】準備必須!ないと着付けられない13種類の小物

肌襦袢(はだじゅばん)/裾除け(すそよけ)

この2つは着物用肌着で、肌襦袢は上半身用、裾除けは下半身用を指します。

一般的にはこの2つで肌着1セットとされていますが、現在はワンピース型の肌着「着物スリップ」も販売されています。

着物スリップは肌襦袢と裾除け両方を兼ねており、1枚準備しておけば良いので準備や管理、着付けが楽になります。

長襦袢(ながじゅばん)/半衿(はんえり)

着物と肌着の間に着用するもので、着物用肌着としての役割があります。

着物と同じ様な作りになっているものが一般的ですが、「二部式」という上半身・下半身が分かれているタイプもあります。

どちらでも構いませんが、二部式は裾の長さを簡単に調節できるので、自分で着付けをする方に便利です。

長襦袢には白・黄・ピンク・緑など様々な色がありますが、長襦袢は着物の袖部分から生地が見えるので、着用する着物の色柄や着用シーンに合わせて決めるのが良いでしょう。

半衿とは、長襦袢の衿カバーの様なもので、汚れを防ぐ役割があります。

また、衿芯を入れる場合は、衿芯用ポケットとしても使います。

長方形の布を縦半分に折り、長襦袢の衿元に縫い付けるのですが、長襦袢の衿の種類(幅)によって縫い方が異なります。

自分で付けられない方、面倒な方は、呉服店や着付けスタジオなどで有料で行ってもらえます。

半衿にも様々な色柄があり、衿元から見えますので長襦袢同様、着物の色柄や着用シーンに合わせて選びましょう。

腰紐(こしひも)

ファスナーやボタンがついていない着物は、着付けの際に紐を使って着物を固定します。

それに使う紐を「腰紐」と言い、キンチ(楊柳、たてしぼ)やモスリンといった種類がメジャーです。

長襦袢の着付けに1本、着物に2本、帯に1~2本使用するので、5本あると安心です。

ちなみに、代用品としてゴム製で先端にクリップがついた「コーリンベルト(着物ベルト)」というものがあります。

これは全ての腰紐の代用となるのではなく、着物の着付けに必要な腰紐のうちの1本として使用できるものですので、注意しましょう。

着付けで一番苦しくなりがちな、みぞおち下あたりの部分がゴムになるので楽に着られ、あまり着物に慣れていない方にオススメです。

コーリンベルトを使用する際は、腰紐4本+コーリンベルト1本で計5本準備しましょう。

伊達締め(だてじめ)

腰紐よりも幅が広い紐で、着崩れを防ぐ役割のある小物です。

長襦袢に1本、着物に1本使うので、計2本準備する必要があります。

伊達締めの代わりとなる「マジックベルト(びょうじめ)」は、マジックテープのついた伸縮生地でできています。

結んで締める必要がなく、伸び縮みしてくれるので、苦しい着付けが苦手な方はこちらを用意しても良いでしょう。

帯板・前板(おびいた・まえいた)

帯の着付けに使う板で、体の前側に入れることで帯にシワが寄らない様にする補正グッズです。

また、板を入れることで、帯の締まりすぎを防ぐ役割もあります。

帯の結び方によって形を変えるのですが、訪問着や留袖など振袖以外の着物を着つける場合は、長方形の形をした帯板があればどんな場面でも使えます

帯板には両端にゴムが付いたタイプがあり、金具をひっかけるだけで簡単に着用できるので便利です。

また、浴衣用として販売されていたメッシュの前板もありますが、通気性が良く、これを着物用として使っている方もいます。

帯枕(おびまくら)/帯揚げ(おびあげ)

帯の上部分を支え、綺麗な山なりの曲線が作れるように補助する小物です。

訪問着や留袖などで一般的なお太鼓結び(四角い帯の結び方)をする時には、必ず必要な物ですが、他の帯の結び方をする時には使わないこともあります。

また、振袖用の帯枕は、訪問着などに使える帯枕とは少し形が異なりますので、買う時は必ず確認しましょう。

帯揚げは、帯枕を固定するために使う布で、これがないと帯枕が機能せず帯が崩れてしまうため、必ず使用されています。

今は帯枕を長いガーゼで包み、固定の役割を持たせて、帯揚げはお洒落として付けることもあります。

様々な色柄がありますが、結んだ紐が帯の上部から見えますので、着物や帯の色柄に合わせてコーディネートしましょう。

帯締め(おびじめ)

帯の真ん中に結んでいる紐を帯締めと言い、帯を固定する役割があります。

平らな形・丸い形、細い編み込み・太い編み込み・刺繍、飾りの有無など、様々なデザインがあるので、着物や帯とトータルコーディネートします。

結婚式など礼装として着物を着る場合、あまり小洒落た帯締めは使えませんので、呉服屋さんなどで合わせ方を相談すると良いでしょう。

足袋(たび)

着物用の靴下で、着物を着用する時には必ず足袋を履きます。

白色は冠婚葬祭から普段用までシーンを問わずに使えるので、1つ持っておいた方が良いでしょう。

足袋は、足の甲部分にシワができるだけ寄らないように履くのが良いとされているので、緩すぎない物を選ぶのがコツです。

余談ですが、足の爪が伸びた状態で足袋をはくと、つま先が痛くなってしまうので、爪は短めに整えておいた方が安心です。

和装用バッグ/草履(ぞうり)

着物を着る時は、必ず和装用のバッグと靴(草履)を着用します。

例外なのは、女性が袴を着る時に黒いブーツを履くことがあります。

洋服と同じ様に、できれば着物や帯と合わせてコーディネートしたいものですが、購入すると少し高いので、汎用的に使える色柄を選ぶのがオススメです。

バッグと草履は必ずしもセットである必要はありませんが、着物の世界では「草履の高さが高いほどフォーマル」と考えられていますので、普段履き用の草履を結婚式などで履く事はできません。

【○】必須ではないけれど、多くの着付けで使われる小物類

タオル

着物は洋服様な立体裁断ではないので、凹凸のない寸胴体型の人の方が似合う様にできています。

お胸やお尻、くびれ形に合わせてタオルを入れて体型を補正することで、綺麗に着付けられる様にします。

体型は人によって異なるため、何枚使うかは人それぞれですが、4枚程度用意しておけば安心です。

末広(すえひろ)

帯の上に差している、小ぶりの扇子のことです。

礼装として着物を着る場合には、金色と銀色の「祝儀扇」と呼ばれる末広が必要不可欠です。

白い骨組みと黒い骨組みとがありますが、着用する着物の種類によって適切な末広は異なります。

礼装以外の場合、現在は末広や扇子を差さない事も多くなりましたが、昔からの慣習としては扇子を差しておいた方が良いとされています。

【△】できれば用意した方がいい小物類

和装ショーツ

着物は基本的に下着を着用せずに着るものですが、衛生面を考えるとショーツは履いた方が良いでしょう。

着物は体にピッタリと巻き付けて着用するため、普通のショーツだとラインが響いてしまうことがあります

和装用のショーツは響かないようになっているので、より綺麗に着たい方は準備しておくと安心です。

また、和装用でなくても、今はシームレスショーツも販売されていますから、それで代用することもできます。

伊達衿・重ね衿(だてえり・かさねえり)

伊達衿は着物の衿元に取り付け、格を上げたりお洒落さをプラスするためのアイテムです。

これは完全に好みですので、つけてもつけなくても、どちらでも構いません。

結婚式など慶事の場面では付けた方が華やかになるので、より素敵な印象になります。

ただし、あくまでもお洒落アイテムなので、着物や帯、半衿に合わせてコーディネートしましょう。

和装ストッキング

足袋の下に着用することで、足袋のシワが寄りにくくなる、歩きやすくなる、防寒対策になるなどの役割を持ちます。

洋装用のストッキングでは、親指と人差し指の間に草履の鼻緒が入らないので、着用したい場合は和装用のものを購入しましょう。

あっても無くても大丈夫ですので、無理に揃える必要はありません。

草履カバー

雨の日に着物を着る機会があると、泥はねによって足袋が汚れてしまうことがあります。

特に冠婚葬祭では、残念な印象になってしまうのでできるだけ綺麗に保ちたいところですが、その時に使うのが草履カバーです。

草履の底から被せることで、草履や足袋の汚れの付着を防ぐことができます。

予め天気が雨の予報なら準備をすると安心ではありますが、晴れや曇りで使う事はありませんし、なくても問題ありません。

【▲】要・不要が変わる小物

和装ブラジャー

タオルの項目で体型の補正のことをお話しましたが、タオル以外に補正用具として使えるのが和装ブラジャーです。

お胸の大きい人は和装ブラジャーを使って胸を潰し、また胸板が薄い人は厚みをもたせることで、より綺麗に着物を着こなすことができます。

衿芯(えりしん)

長襦袢の衿元に差し込む長細い板のことで、衿の型崩れを防ぐ小物です。

あまり固い素材だと着付けしづらかったりゴワゴワするので、柔らかめの素材がオススメです。

また、長襦袢の衿に「三河芯」が入っている場合は、衿芯は不要です。

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